メニューブックのサイズは「大きければ良い」というものではなく
店舗のコンセプト、客層の習慣、空間の広さなどを踏まえて慎重に設計する必要があります。サイズはあくまで一要素であり、真に重要なのは「全体としてのデザイン体験」です。以下では、サイズが顧客の印象に与える影響について、いくつかの視点からご紹介します。
メニューブックサイズの影響
■ 大型サイズのメリット
- 多くの料理や写真を掲載でき、品数の多い店舗に適している
- 視覚的にインパクトがあり、高級感を演出しやすい
- 高級レストランやリゾートホテルなど、テーブルスペースに余裕がある環境に最適
■ 大型サイズの注意点
- 重く感じられ、ページをめくるのが面倒に感じることがある
- レイアウトが整理されていないと、見づらく疲れやすい
- 小規模店舗やファストフード店では不釣り合いに感じられることも
■ 小型サイズのメリット
- コンパクトで扱いやすく、スピーディな食事環境に適している
- 看板メニューや限定メニューを強調しやすい
- デジタル注文や壁面掲示と併用することで、物理的な負担を軽減できる
■ 小型サイズの注意点
- 掲載できる料理数が限られ、選択肢が少ないと感じられる可能性がある
- デザインが雑だと、安っぽく見られることもある

顧客の印象を左右する重要な要素
- レイアウトと分類:サイズに関係なく、明確な分類と階層構造があることで、注文のしやすさと快適さが向上します
- ブランドとの一貫性:サイズはブランドイメージに合わせるべきです。高級店なら重厚なハードカバー、大衆店ならシンプルで実用的な仕様が理想
- 視覚的な焦点:調査によると、顧客はメニューの「上部中央」に最初に目が行く傾向があるため、デザインではこの「ゴールデンゾーン」を活用することが重要
- 素材と手触り:サイズに応じて素材選びも重要です。厚紙、レザー、金属などは高級感を演出し、小型サイズには硬質カードやプラスチック素材が耐久性を高めます
結論:サイズは「ちょうど良い」がベスト
サイズは大きければ良いというものではなく、「ちょうど良い」ことが大切です。情報を明確に伝え、ブランドイメージに合致し、顧客が快適に使えることが理想です。整理された小型メニューは、雑然とした大型メニューよりも魅力的で効率的な場合もあります。
現在メニューブックの設計を検討中であれば、サイズ、レイアウト、スタイルのご提案も可能です。どのような業態の店舗を想定されていますか?
よく使われるサイズとレイアウト形式
- A4、B5、A5などのサイズが一般的
- 縦型または横型のレイアウトが選択可能
- テーブルサイズやメニュー内容に応じて、最適なサイズを選ぶことで、顧客が快適に閲覧できます

縦型 vs 横型レイアウト
■ 縦型レイアウト
- より伝統的で、自然な読み方に適している
- カラム分けによる分類がしやすい
- 狭いテーブルでも置きやすい
■ 横型レイアウト
- モダンな印象で、創造的なデザインに向いている
- 大きな写真やセットメニューの表示に適している
- ページをめくる際のスペース確保が必要
